経緯と現在地
水道事業を巡る直近の動きはこうだ。専門の審議会が料金改定を答申した。だが市は据え置きを決めた。理由は利用者負担の配慮と説明されている。
同時に市は令和6年度の水道事業決算で黒字を報告した。行政側は黒字を踏まえつつも、老朽化した管路や施設の更新が将来的に大きな負担になると認めた。
議会での主張と行政の応答
議員は答申を無視したとして強く追及した。指摘の核心は一度に負担が膨らむ危険性だ。将来の更新費用を先送りすると、後で大幅な値上げを迫られる懸念があると論じた。
行政側は直近の黒字を示して慎重な判断を説明した。審議会答申や社会情勢を踏まえ、利用者負担とのバランスを見極めて改定時期を判断すると答えた。明確な時期提示は避けたままである。
市民負担と残された設計図の欠落
問題は数年先の見通しだ。管路の法定耐用年数超過が相当数あるなら、更新の優先順位と資金手当を示す必要がある。段階的負担と一括負担の差は市民生活に直結する。
また人口減少の進行で利用者基盤が縮む。需要減を前提にしたコスト配分や漏水対策の強化。こうした具体策が見えない限り、市民の理解は得にくい。