何が起きたか──手続きの流れ

当初、担当課はプロポーザル方式で事業者の提案力を重視する方向で準備していた。複数の他自治体事例も参考にしていた。

ところが7月21日の審査委員会で候補を選定した後、市は選定方法を競争見積りに変更した。市は国の示した調査項目との整合を理由に挙げ、経費節減も期待できると説明した。

争点は二つ 品質と説明責任

最大の争点は、方式変更に伴いプロポーザルで求めていた技術的な成果物の一部が仕様から外れた点だ。微地形図や路網計画、斜面方位算出、そして解析データの利活用提案が削られた。

議員側はこれが成果物の質を下げる懸念を示した。行政側は今回の業務は基礎的な項目が中心で提案要素が少なく、競争見積りが適するとの判断を繰り返した。

議場の攻防 審査運営の責任を問う声

秋久議員は複数回にわたり変更理由と市民への丁寧な説明を要求した。プロセスの透明性と、どの段階で判断があったかを問いただした。

金田議員は審査委員長を務めた農林部長の運営責任を指摘した。部長は審査のやり直しや不成立について反省すべき点があると認めた。中村議員は審査段階で既に特定企業に傾いていたのではないかと疑念を示した。

地元業者育成の観点はどうなるか

プロポーザル方式は提案力や技術力の評価につながる。地元業者が独自の強みを示す場ともなる。

競争見積りに移ると価格が第一になる。経験や提案力で勝負する地元中小は不利になり得る。議会では、成果の地域最適化と地元業者の育成策の両立が課題だと繰り返し述べられた。