現場の実態が示す“手薄さ”

豪雨や水害のたびに消防団の出動は増える。だが装備は自治体で差が出ている。昨年の調査では、防水服を全員に配布している自治体はわずかにとどまった。

人手も限られる。若手や女性の入団が進まず、平日日中の空白が生まれている。合併後に残った分団や定数が現状にそぐわない地域も散見される。

議会での攻防――県は何ができるのか

議員は県に直接補助や条例による減税など踏み込んだ施策を求めた。処遇の個人支給や出動手当の創設を巡る不安も指摘された。

県側は市町村が設置主体である点を強調しつつ、説明会や情報提供、国への要望で後押しする方針を示した。直接的な県負担には慎重な姿勢だ。

制度と対策の変遷が浮かび上がらせた課題

国は処遇の目安を示し、県は周知と助言を重ねてきた。消防学校の訓練は拡充し、受講者は増えている。だが現場での配備や支給の徹底には温度差が残る。

機能限定の団員制度やOBの活用など先行事例も出ている。導入に向け県は情報発信を進めるが、普及には自治体の判断と財政が鍵となる。

離島・被災地で露呈した装備と連携の脆さ

島嶼部では救急搬送や輸送に使う資機材が不足していると報告された。県は市町村の申請を取りまとめて国に要望する体制を取るが、申請が不採択になる例もある。

消防防災ヘリの運用理解を深めるため、搭乗を含む訓練参加の検討も始まった。だが訓練機会の拡大は今後の検討課題である。