デジタル化で利便性を上げる構え

県はまず納税の「窓口」を増やす。自動車税で統一QRコードを導入し、クレジットやスマホ決済を進めた。口座振替の対象も増やし、納付機会を拡大する狙いだ。

同時にマイナンバーカードを基盤に据える方針だ。交付率は五割に届かない現状で、図書館利用など具体的な利便施策を組み合わせて普及を狙う。利便性提示と地道な広報を両立させる構えである。

徴収現場は組織再編で役割を変えた

滞納整理推進機構は廃止され、徴収の一部は各県民局へ移された。県民局は市町村向けの研修や助言を強化し、徴収困難案件に対応する態勢を整えつつある。

現場では特別徴収の徹底や厳正な滞納処分が繰り返し求められた。しかし組織変更は業務の再分配を伴い、即効性のある成果と現場負担の軽減の両立が課題だ。

論戦の焦点と残された課題

議員側は便利さの実感と徴収の厳格化を同時に求めた。マイナンバーカードの利用拡大とQR決済導入は評価されるが、カード普及の遅れが足かせになっているとの指摘が続いた。

またキャッシュレス拡大に伴う事務手数料の扱いや収入証紙の見直し、デジタル化に取り残される高齢者対策が未解決である。滞納処分の強化は必要だが、市民生活との均衡も問われる局面だ。