県の方針と現場のすり合わせ
県教委はSTEAMの視点で教科横断的な学びを進める方針だ。AI時代に対応する創造性と問題解決力を重視している。
国のグランドデザインや補正予算も活用し、普通科でも理数系や探究学習を充実させる計画だ。県内ではDXハイスクールの実例も出ている。
一方で教育長は、ICT導入でできることと対面で担保すべき学びを区別する必要があると説明した。設備投資だけでは人材育成の全てを解決できない。
論点は再編と『規模基準』の是非
少子化を背景に学校再編の議論が続く。再編の数値基準をめぐり、議員側は柔軟な運用を求める。
ICTや遠隔授業で小規模校でも学びを確保できるとの主張がある。だが県は、実習や協働的学びなどオンラインでは難しい領域を理由に慎重だ。
地域住民や自治体との連携も議論の核だ。通学費補助やコーディネーター派遣といった現場支援が、学校の存続や魅力化に直結するとされる。
人材育成の“入口”と“出口”のズレ
県立高校では職業系学科の魅力低下が続く。中学生の志向や都市部志向が背景にあるとされる。
一方で土木・建築系などでは卒業後に関連産業へ進む割合が一定あるが、必ずしも地元の人手不足を埋め切れていない。
議会では、産学連携の強化や実地体験の拡充で“仕事のやりがい”を伝える必要があると指摘された。企業側との接点づくりが今後の鍵だ。
包摂と教員力の現状
合理的配慮やインクルーシブ教育の整備が進んでいる。巡回支援の回数は短期間で大きく増え、学校側の相談も増加した。
だが情報教育やプログラミング指導の力量差は残る。共通テストで必須化される科目への対応は教員研修の強化が前提だ。
サイバーセキュリティなど高度専門領域は高校段階での専門化が難しいとの見解もある。人材育成の「段階設計」が求められる。