なぜ今、国際線再開なのか
コロナ禍の先を見据え、県は空港の「機能強化」を前面に打ち出している。近隣諸国との直行便回復で観光と交流を取り戻す狙いだ。
県の試算では、将来的に国際線利用者を増やすポテンシャルがあるとする。一方で、特定観光地への効果や地域経済波及の具体試算は示されていない。
計画の骨子と費用の行方
令和8年2月の議会で県は、基本計画から設計、工事までを想定した概算事業費を約280〜320億円と説明した。事業期間は令和14年度までの7年間とした。
だが資金調達の手当は明示されていない。県は他の事例や関係機関との連携で検討すると繰り返す。財源と優先順位が今後の最大の争点だ。
整備だけで済まない運用の現場
国際線同時2便対応を掲げるが、現状はターミナルの座席不足や老朽化が課題である。基本計画でレイアウトや必要機能を詰める段階だ。
地上業務の人手不足も喫緊の課題だ。議会質疑では県が臨時出向や国と連携した対策を検討していることが示された。検疫体制や入国者向けWi‑Fiなど受入環境の整備も必要だ。
議会で交わされた核心と空白
議員からは経済効果の具体化を求める声が根強い。行政は事業の必要性を説明するが、費用対効果の数値化はまだだ。
脱炭素対策や既設太陽光設備の活用については『脱炭素化推進計画』で削減目標を示しつつ、FIT満了後の設備利用は関係部局と協議する、と答弁している。