支援の“形”はあるが規模と継続性が不足だ
県は進学や生活資金の貸付、相談窓口、アフターフォローの仕組みを整えてきた。ライフストーリーワークや里親支援の研修も始めている。だが支援を必要とする若者すべてに手が回っているとは言えない状況だ。
現場からは、配置直後の頻回訪問は行うが、その後フォローが途切れる懸念の声が出ている。地域ごとの差や運用の委託先設定も課題だ。行政はまず現行計画内での周知や事業所開設支援を優先するとしている。
制度の“穴”――年齢・地域・情報の三つのズレ
国の原則は18歳で措置解除、最大20歳まで延長可能だ。県は独自の貸付で大学卒業までの支援に対応するケースも示すが、要件や対象に幅がある。議員は22歳までの支援延長を例示し、検討を求めた。
地域別の支援実態はばらつく。施設の小規模化や地域拠点化を進める一方で、配置や運営の担い手確保が壁となる。現場での相談窓口やアフターケアが届かず、結果として出身者が再び施設に戻る事例も確認された。
議場で交わされた主な攻防
議員側は実態把握と拡充を強く求める。現場経験を踏まえ、進学先の場所を問わず支援する柔軟性や、継続的な訪問・相談体制の強化を重ねて訴えた。とくにコロナ禍での困窮事例が追及の起点となった。
行政側は国の制度や現行計画を基盤に、段階的な拡充と次期計画での目標値見直しを示した。即時の全面拡大には慎重だとしつつも、関係機関と連携して調査研究を進め、制度運用の弾力化を検討する姿勢を示している。
若者の地域定着と雇用の視点も不可欠だ
進学や就労の選択は生活基盤と直結する。県立高校卒業後の地元就職率や不登校支援の拠点整備は、ケアリーバーの自立を左右する要素だ。教育・産業・福祉の縦割りを越えた施策調整が求められる。
行政内でも部局横断の連携強化が繰り返し求められている。職業教育や地域企業との接点づくりが進めば、進学だけでなく就労を通じた定着の道筋が開ける。だが具体的な財源と人員配置の議論はこれからだ。