何が露呈したのか

内部統制の初回評価が県庁内の財務事務を対象に行われた。評価で運用上の不備が確認されたと知事は受け止めている。県は改善策を講じたと説明しているが、その後も不備の指摘が続いた。

令和4年の会期では、評価を深掘りした結果として104件のリスク指摘と7件の未報告事案が明らかになった。財務以外の業務を内部統制に含めるかどうかは明確な方針が出ていない。

議場での論点と行政の応答

議員は監査の実効性を強く追及した。代表監査委員が職員の意識徹底やモニタリング強化を求めた理由を問う場面もあった。行政側は審査での報告漏れや運用の甘さを認め、制度の浸透を図ると答えた。

外郭団体に関しては発注事務の透明性が論点となった。電通グループ子会社の随意契約が問われ、県は件数と金額を明示している。だが外郭団体の自主性と県の関与の線引きは依然として不明瞭だ。

監査と外郭団体の“自主性”のあいだ

県は外郭団体や独立行政法人の業務は各団体の責任と位置づける。ただし国のガイドラインに沿って支援や研修で水準向上を図る考えだ。現場の多様性を理由に県独自の厳格な指針は作らない姿勢だ。

この方針は監査の強化と矛盾する。監査を厳格化して経営責任を明確にするには、監査対象の範囲と基準を県が明確に定める必要がある。現行の説明では誰がどこまで責任を負うのかが曖昧なままだ。

市民にとっての問題点

監査の空白は税金の使途や公平な入札・契約の担保に直結する。外郭団体経由の契約が随意に行われれば、第三者視点のチェックが効きにくくなる。

また内部統制の対象を財務に限る運用は、法令遵守や事務執行の観点で抜け穴を生む。未報告事案が存在するという事実が、その危うさを示している。