狙いは明確だが、地図にはまだ穴がある
市は平坦で晴天が多い地形を生かし、自転車活用で中心市街地の回遊性と生活利便性を高める方針だ。専用走行空間と駐輪場、ももちゃりを連動させる計画である。
だが、整備対象の路線は広い。予定のすべてをつなぐには時間がかかる。議会では進捗の遅さが繰り返し問いただされた。市は着実に進めると応じたものの、市民の実感とは乖離が残る。
ももちゃり改修――期待と現実のはざま
今回のリニューアルでは電動アシスト車導入やポート増設を打ち出す。移動範囲が広がれば中心地での立ち寄りが増え、消費やにぎわいにつながると期待されている。
一方で供給網は密度が鍵だ。運営事業者は一定のポート密度を必要と説明する。郊外のJR駅など人口が薄い地域への拡大は採算性の観点から難しいとの答弁が繰り返された。
安全対策は“理想と運用”の板挟み
ヘルメット着用率は法改正前後で上昇したが依然低い。行政は基本的に利用者の携行を促す方針だ。シェア自転車での共用ヘルメットは衛生やサイズ、盗難の課題が大きい。
ただし観光客ら持参困難な利用者向けに、岡山駅周辺など複数拠点で貸出を検討する動きがある。貸出は運営事業者の提案次第で無料提供を想定している。
コストと住民負担――料金決定の“握り”はどこにあるか
運営負担金の構造や回送・配置の人件費が運用コストを圧迫する。現行契約は基本5年、最長10年だ。議会は契約期間中の料金改定手続きや住民負担の抑制をただした。
市は最終的な料金は事業者と協議して決める考えを示した。導入直後は設備投資で値上げ見込みとなっており、割引制度の導入は運営状況を見て協議するという姿勢である。