支援の展開と現場の実感

市は早くから相談体制を整えた。令和2年2月に中小企業向けの経営相談窓口を設置し、商工団体や金融機関と連携して支援策を周知している。広報紙での案内も繰り返した。

現場では周知が行き届かない事業者も残る。補助金の要件や申請の手間を知らずに給付を逃すケースが議場で指摘された。市は訪問や案内で取りこぼしを減らす方針だ。

事業承継支援の“中身”が変わる

事業承継対策は当初の啓発中心から具体的な伴走型支援へと軸足を移した。令和3年2月の定例会で市は、金融機関と連携する新たな支援事業を来年度から始めると説明した。

この伴走型は金融機関の指導や助言を事業化する仕組みだ。単発の講座にとどまらず、計画作成や実務面での助言を継続して提供する狙いだ。

資金繰り支援と緊急対応の舞台裏

令和8年6月、市は中東情勢によるコスト高を受け緊急融資を創設した。利率を引き下げ、信用保証料を市が負担するなど条件を改善して即応性を高めた。

だが即効性を求める一方で、借入後の返済負担は別の懸念を生む。ゼロゼロ融資の返済問題を抱える事業者がいるとの指摘が続く。市は相談を受けたら適切な支援機関へつなぐ運用を続ける。